
金融立国として知られるルクセンブルクは「近隣諸国に比べ治安は良い」とされますが、外務省は2022年の人口1,000人あたり犯罪件数が「日本の約17倍」に達すると具体的な数字で警告しています。この記事は、外務省の一次情報だけを根拠に、ルクセンブルクの治安の「今」を整理したものです(記事内容の確認日: 2026年7月15日)。
この記事でわかること
- 外務省の危険情報は発出されているか
- 「日本の17倍」の犯罪件数の内訳と、日本人旅行客が実際に遭った被害
- 中央駅周辺の危険エリアと緊急連絡先
外務省の危険情報
ルクセンブルク全土について、外務省は危険情報を発出していません(確認日時点)。
出典: 外務省 海外安全ホームページ「ルクセンブルク」危険・スポット・広域情報(2026年7月15日確認)
数字で見るルクセンブルクの犯罪 ― 日本の約17倍
外務省によると、ルクセンブルク警察当局の統計で2022年の犯罪件数は54,552件(前年比27%増)。全犯罪の4分の1以上(16,452件)はスリ・置き引き等の窃盗ですが、空き巣は2021年の2,259件から2022年は2,958件に、強盗は505件から591件に増加しました。オンライン詐欺の増加により詐欺は2,299件から4,689件に急増し、傷害事件も2,967件から3,339件に、殺人事件は2021年の3件から2022年は9件に増加しています。外務省はこの数字について「2022年の人口1,000人当たりの犯罪件数を単純に比較すると、ルクセンブルクは日本の約17倍の犯罪が発生している」と明記しています。中央駅周辺では治安悪化に対するデモも発生し、在留邦人からも「体感治安は確実に悪くなった」との声が寄せられています。
出典: 外務省「ルクセンブルク」安全対策基礎データ・犯罪発生状況(2024年3月7日更新)
日本人が実際に遭っている被害
深夜、ブイヨン駐車場のバス停付近で邦人旅行客が「スマートフォンを貸してほしい」と声を掛けられた後、殴る蹴るの暴行を受け、パスポート・クレジットカード・現金入りのバッグやスマートフォンを盗まれました(2023年)。
市街地近くの観光地を歩いていた邦人旅行客が、背負っていたリュックから貴重品を抜き取られました(2023年)。
在留邦人が数時間の外出中に空き巣被害に遭ったほか、木製玄関ドアが錠前ごとこじ開けられ旅券を盗まれた例もあります(2022年)。
特にスリ・ひったくりが多いのは中央駅から市中心にかけての地域で、ひったくりは樹木で囲まれた公園内で発生する傾向があります。中央駅周辺では麻薬密売や売春も社会問題化しており、法外な代金を請求する「ぼったくりバー」も存在します。
出典: 外務省「ルクセンブルク」安全対策基礎データ・日本人の被害事例/犯罪発生場所等(2024年3月7日更新)
防犯の基本
出典: 外務省「ルクセンブルク」安全対策基礎データ・主な防犯対策(2024年3月7日更新)
緊急時の連絡先 ― このページを保存しておいてください
| 在ルクセンブルク日本国大使館 | 4641511 |
|---|
出典: 外務省「ルクセンブルク」安全対策基礎データ・緊急時の連絡先(2024年3月7日更新)
まとめ ― 覚えるのは3つだけ
- 「EU一豊かな国」=安全ではない:人口あたりの犯罪件数は日本の約17倍と外務省が明記しています
- 中央駅から市中心にかけてが最多発地帯:スリ・ひったくり・麻薬密売・ぼったくりバーが集中しています
- 見知らぬ人からの声かけに応じない:邦人旅行客が「スマホを貸して」と声をかけられた後に強盗被害に遭う事例があります
ルクセンブルクは近隣諸国と比べれば治安が良いとされますが、外務省が示す「日本の17倍」という数字は無視できません。中央駅周辺を中心に、基本的な防犯対策を徹底してください。
本記事の内容はすべて各節に示した外務省の公開情報(2026年7月15日確認)に基づいています。渡航前には必ず外務省 海外安全ホームページで最新情報をご確認ください。