
エコツーリズムの先進国として人気のコスタリカ。中南米では政治・治安ともに安定した国とされてきましたが、外務省は2024年の殺人事件数が880件と過去2番目の高水準に達したと明記しています。この記事は、外務省の一次情報だけを根拠に、コスタリカの治安の「今」を整理したものです(記事内容の確認日: 2026年7月15日)。
この記事でわかること
- 危険情報が発出されている地域とレベル1の意味
- 2024年の殺人880件・強盗7,430件という数字の背景と日本との比較
- 「タイヤパンク盗」などサンホセ特有の手口と緊急連絡先
外務省の危険情報(2025年2月10日発出)
サンホセ州サンホセ市・ゴイコエチェア市・アラフエリータ市・デサンパラドス市、リモン州リモン市、プンタレナス州プンタレナス市、およびリモン州・プンタレナス州の残部が対象
コスタリカでは、過去最多を記録した2023年の殺人件数905件に続き、2024年も僅差の880件を記録し、中南米地域でも殺人発生件数上位国になりつつあります。特にサンホセ州・リモン州・プンタレナス州では麻薬組織が絡む殺人事件が増加しているほか、強盗や盗難などの一般犯罪も多発。麻薬組織間の抗争は場所や時間を問わず発生し、一般人が巻き込まれるケースも散見されるため、滞在中は周囲に気を配り十分注意する必要があるとされています。
出典: 外務省 海外安全ホームページ「コスタリカ」危険情報(2025年2月10日発出・2026年7月15日確認)
数字で見るコスタリカの犯罪
司法警察の統計によれば、2024年の殺人事件数は880件(前年比約2.8%減ながら高水準)、強盗7,430件、住宅・事務所・店舗盗難7,763件、自動車盗4,696件、スリ8,178件、車上荒らし3,127件。犯罪発生総数は前年比6,042件(14%)増加しました。1990年代以降、不法滞在者の増加、組織犯罪グループの流入、銃所持者の増加、麻薬のまん延、学校中退者による犯罪の低年齢化等により治安の悪化が進んでいると外務省は分析しています。緊縮財政の影響で警察官の離職が増え、パトカー等の装備更新もままならない状況が、治安対策の遅れに拍車をかけています。
出典: 外務省「コスタリカ」安全対策基礎データ・犯罪発生状況(2025年5月13日更新)
日本人が被害に遭いやすい手口
鋭利な刃物でタイヤをパンクさせ、交換を手伝う振りをして車内の物を盗む手口。信号や渋滞での停車中に窓ガラスを割られる被害も発生しています。
ハコ、タマリンド、マヌエルアントニオ、モンテベルデ等の有名観光地でも強盗・置き引き・ひったくりが発生。長距離バスの車内・バスターミナル・海水浴場・レストランでの被害も報告されています。
サンホセ市中心部の歩行者天国(中央郵便局前・文化広場周辺)や中央市場周辺、コカコーラ地区ではスリ・ひったくり・路上強盗が多発しています。
出典: 外務省「コスタリカ」安全対策基礎データ・日本人の被害例/地域別犯罪発生状況(2025年5月13日更新)
緊急時の連絡先 ― このページを保存しておいてください
出典: 外務省「コスタリカ」安全対策基礎データ・緊急時の連絡先(2025年5月13日更新)
まとめ ― 覚えるのは3つだけ
- エコツーリズム大国も治安は悪化傾向:2024年の殺人880件は過去2番目の高水準です
- 「タイヤパンク盗」など観光客向けの手口を知る:親切そうな声かけには応じないでください
- 911(緊急事態共通)を保存:麻薬組織間の抗争に一般人が巻き込まれるケースもあるため、周囲への警戒を怠らないでください
コスタリカは自然観光地としての魅力と、麻薬密輸の中継地化による治安悪化という二面性を持つ国です。外務省が示す具体的な統計と手口を踏まえて行動すれば、リスクは抑えられます。
本記事の内容はすべて各節に示した外務省の公開情報(2026年7月15日確認)に基づいています。危険情報は随時更新されるため、渡航前には必ず外務省 海外安全ホームページで最新情報をご確認ください。