バリ島の治安と6つの注意点|お金見せて詐欺と麻薬の重罰に注意

バリ島東部の棚田の風景 インドネシア
バリ島東部の棚田の風景(Photo: Vyacheslav Argenberg / CC BY 4.0 via Wikimedia Commons

バリ島旅行を考えると、治安は大丈夫か、何に注意すべきかが気になります。バリ州の危険情報はレベル1ですが、特有の詐欺や路上犯罪への備えは欠かせません。この記事では、①危険レベル、②犯罪統計、③6つの手口、④薬物、⑤観光税、⑥費用の順に確認します。

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バリ島の危険レベルは「レベル1」(先に結論)

バリ州は、外務省の危険情報でレベル1「十分注意してください」に該当します。渡航を一律に避けるという情報ではありません。ただし、旅行中も最新情報を確認し、周囲の状況に注意して行動する必要があります。

地域 危険レベル
中部パプア州・山岳パプア州 レベル2:不要不急の渡航は止めてください
上記を除く全地域(バリ州を含む) レベル1:十分注意してください

首都ジャカルタをはじめ各地では、政治や宗教、人種、労働・社会問題などに起因する抗議デモが発生しています。場合によっては暴動に発展する可能性もあるとして、注意が呼びかけられています。

ポイント
「レベル1だから何も起きない」とは考えず、デモなど人が集まる状況の変化に注意しましょう。

危険レベルは旅行判断の土台です。では、実際に届け出られた犯罪の件数から、注意すべき背景を見ていきましょう。

出典: 外務省 海外安全ホームページ「インドネシア 危険・スポット・広域情報」/確認日 2026-08-10

数字で見るインドネシアの犯罪

インドネシアでは、警察に届けられた犯罪だけでも幅広い罪種が確認されています。しかも、被害の届け出は一部にとどまるとの調査結果があります。公表件数だけで実態のすべてを捉えない姿勢が大切です。

罪種・項目 2023年の届出件数
犯罪総数 584,991件
窃盗 133,396件
傷害 51,106件
詐欺 48,609件
薬物 39,496件
強盗 6,573件
殺人 1,129件

社会経済調査では、犯罪被害者の4人に1人しか警察へ届け出ていないとの結果も示されています。そのため、相当数の暗数が含まれると考えられています。届出件数の大小だけで、個人の備えを緩めるべきではありません。

統計は背景を示しますが、旅行者が取る行動は手口ごとに異なります。次は、バリ島で警戒したい場面を6つに絞ります。

出典: 外務省 海外安全ホームページ「インドネシア 安全対策基礎データ」/確認日 2026-08-10

バリ島で警戒すべき6つの手口

最初に覚えたいのは、財布や現金を見せないことです。バリで多いとされる「お金見せて詐欺」のほか、移動中や予約時にも異なる手口があります。場面と対応をセットで押さえましょう。

  • お金見せて詐欺:会話を断ち切り、その場を離れる
  • ひったくり・路上強盗:抵抗せず身の安全を優先する
  • スリ・置き引き:人混みや移動拠点で所持品を管理する
  • SNS経由の詐欺:正式な連絡先か確認する
  • 偽の警察官・入管職員:識別情報と領収書を求める
  • スキミング等:ATMや停車時も貴重品に注意する

1.お金見せて詐欺

見知らぬ外国人男性が英語で話しかけ、途中から流暢な日本語に変わる場合があります。「日本のお金を見たい」「ルピアが分からない」などと言い、財布や現金を見せるよう促す手口です。

財布を見せたり、現金を渡したりすると、中から抜き取られます。相手の話を確かめようとせず、会話を断ち切って離れてください。付近の店舗や、人通りの多い場所への避難が案内されています。

2.ひったくり・路上強盗

オートバイの二人組が歩行者の背後から近づき、追い越しざまにスマートフォンやバッグを奪う被害が増えています。強盗では相手が凶器を持つ可能性が高いため、抵抗せず安全を第一にします。

3.スリ・置き引き

スリは繁華街や商業施設、公共交通機関の車内や駅構内、路上などで発生しています。置き引きは飲食店やトイレ、長距離バス、空港、ホテルなどでも多く、場所を移るたびに確認が必要です。

4.SNS経由の詐欺

格安チケットの投稿からWhatsAppへ誘導され、代金を振り込むと連絡が途絶える被害が増えています。ゴルフ場などの偽アカウントもあるため、予約前にアカウントと番号が正式か確認します。

5.偽の警察官・入管職員

深夜や早朝のタクシー移動中に、身分証を求めて法外な金銭を要求する例があります。路上で身分確認はあり得ますが、その場の罰金徴収は基本的にないとされます。名札、公務員番号、車両番号を控えます。

6.スキミング、パンク強盗・車上ねらい

ATMにカード読取装置や小型カメラを付ける手口があります。また、釘や合図で車を停車させ、修理中に車内の貴重品を持ち去る手口もあります。ATM利用時と停車時の両方で注意が必要です。

金銭被害を防ぐ備えに加え、関わるだけで深刻な事態になり得る話があります。続いて、薬物に関する厳しい扱いを確認します。

知らずに重罪になりうる:薬物

薬物の所持、売買、使用などは法律で禁止されています。外国人にも禁固刑や死刑罰が科されることがあり、裁判所は非常に厳しい姿勢で臨んでいます。誘われても、一切関わらないことが重要です。

重要
繁華街の路上やナイトクラブで売りつける者がいるとされています。購入も所持も使用も避けてください。

マッチングアプリ等を通じた異性トラブルにも注意が必要です。女性が所持品を残して離れた後、警察を名乗る男らが薬物を発見し、逮捕回避の示談金として数百万円相当を要求した事例があります。

警察官が偽物の場合だけでなく、本物が女性と共謀している場合も想定されています。薬物絡みでは本物の警察官が関与するケースがあり、最悪の場合は禁固刑になるとされています。安易な示談で済む話とは限りません。

声を掛けられた場所から離れるにも、正規窓口を調べるにも、通信手段が判断を支えます。次は、公式サイトで手続きしたい観光税を確認します。

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声を掛けられた場所からすぐ離れる、正規の窓口に確認する。どちらも現地でネットがつながることが前提です。
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出典: 外務省 海外安全ホームページ「インドネシア 安全対策基礎データ」(参考: 在デンパサール日本国総領事館「安全の手引き」)/確認日 2026-08-10

入島前に必要な観光税(Rp150,000)

ウルワツ寺院。2024年3月26日から観光地で観光税の支払い証明の確認が始まっている
ウルワツ寺院。2024年3月26日から観光地で観光税の支払い証明の確認が始まっている(Photo: Jakub Hałun / CC BY-SA 4.0 via Wikimedia Commons

バリ島を旅行する外国人観光客には、原則として1人Rp150,000の観光税が必要です。到着前に公式のLove Baliで支払い、メールで届くQRコード付きバウチャーを保管する方法が強く推奨されています。

支払い場所 方法
到着前 Love Bali
旅行中 ホテル・旅行代理店・観光地のエンドポイント
到着時 ングラライ空港国際線到着ロビー出口付近のカウンター

支払いには各種クレジットカード、銀行振込、バーチャルアカウント、QRISが使えます。2024年2月14日に徴収が始まりました。支払いはインドネシア出国前までに1回で、目的はバリ州の文化と自然の保護です。

2024年3月26日から、ウルワツなどの観光地でバウチャー確認が始まっています。未払いならLove Baliでの支払いが案内されます。現地で現金徴収は行わないとされ、現金を求められたら詐欺の疑いがあります。

決済時の注意
エラー表示でも決済される事例があります。「Submit」を複数回押さず、詐欺サイトや高額代行業者にも注意してください。

観光税は約1,515円ですが、渡航時にはほかにも公表済みの費用があります。次に、出発前に把握できる金額をまとめます。

出典: 在デンパサール日本国総領事館「バリ州外国人観光客徴収金」三菱UFJ銀行「外国為替相場一覧表」/確認日 2026-08-10

渡航前に確認しておきたい費用

確認できる費用は、観光税だけではありません。購入日や出国日に応じて、燃油特別付加運賃と国際観光旅客税も関係します。航空券の表示額だけで判断せず、対象期間と片道・往復の違いを見ましょう。

項目 金額
バリ州観光税 Rp150,000(約1,515円)
ANA燃油特別付加運賃 片道40,400円、往復80,800円
国際観光旅客税 3,000円

現地で声を掛ける業者より、正規サイトで事前に手配すると、トラブルの入口を減らせます。続いて、行動に迷いやすい疑問を短く整理します。

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出典: 三菱UFJ銀行「外国為替相場一覧表」ANA「燃油特別付加運賃」観光庁「国際観光旅客税」/確認日 2026-08-10

よくある質問

判断の軸は、危険レベルだけで旅行全体を決めず、具体的な手口に備えることです。ひったくりでは身の安全を優先し、観光税は公式の仕組みを使います。よくある4つの疑問に、確認できる範囲で答えます。

回答の前提
バリ州はレベル1です。ただし、個々の旅行者の安全を保証する情報ではありません。

Q.バリ島は女性一人旅でも大丈夫?

一人旅や女性という条件だけで、安全を断定することはできません。バリ州には十分注意を求めるレベル1が出ています。財布や現金を見せず、所持品を管理し、不審な声掛けから離れる対応を徹底してください。

Q.ひったくりに遭ったら抵抗すべき?

抵抗せず、身の安全を第一にしてください。ひったくりや路上強盗では、相手が凶器を持っている可能性が高いとされています。奪われた物を取り返そうとして追いかけるより、まず危険な状況から離れます。

Q.観光税は現地で現金払いできる?

観光地では、現金でその場の徴収は行わないとされています。未払いならLove Baliでの支払いが案内されます。現金を求められた場合は詐欺の疑いがあるため、公式の支払い先かを確認してください。

Q.観光税は子どもも必要?

対象は「バリ島を旅行するすべての外国人観光客」とされています。年齢による免除は案内された免除対象に含まれていません。免除は外交・公用ビザや学生ビザなど、指定のビザ保有者等に限られます。

個別の疑問でも、公式情報と現場での対応を結び付けることが大切です。最後に、出発前と現地で守りたい要点をまとめます。

出典: 外務省 海外安全ホームページ「安全対策基礎データ」在デンパサール日本国総領事館「バリ州外国人観光客徴収金」/確認日 2026-08-10

まとめ

バリ州の危険情報はレベル1ですが、十分な注意が求められます。特に、現金を見せるよう求める声掛け、背後からのひったくり、非公式な予約先や金銭要求には、手口を知ったうえで対応してください。

  • 声掛け:財布を見せず、会話を切って人通りの多い場所へ移る
  • 路上犯罪:強盗には抵抗せず、身の安全を優先する
  • オンライン予約:アカウントと連絡先が正式か確認する
  • 薬物:所持、売買、使用に一切関わらない
  • 観光税:公式のLove Baliを確認し、バウチャーを保管する

危険情報、正規の予約先、観光税の支払い状況を出発前に確認すると、現地で迷う場面を減らせます。旅行中は状況の変化にも目を向け、不審な誘いや要求から離れるという基本を優先しましょう。