ボスニア・ヘルツェゴビナの治安
ボスニア・ヘルツェゴビナはバルカン半島に位置し、複雑な歴史と多民族共存が特徴の国です。
治安は全体としては改善傾向にあるものの、過去の内戦の影響が残る地域では、依然として局所的な衝突やデモが発生するリスクがあります。訪問者は地域ごとの最新情報の確認が重要です。
外務省発表の危険レベル
ボスニア・ヘルツェゴビナは「十分注意してください(レベル1)」に分類されています。
主要都市部は安全ですが、歴史的な対立地域では注意が必要です。
参考:外務省海外安全ホームページ
10万人あたりの殺人率
世界95位/177国中
殺人事件 約1.0件 / 10万人中(推定値)
日本の殺人率(約0.3件/10万人中)と比較すると、ボスニア・ヘルツェゴビナはやや高い水準ですが、欧州の平均的な数値に近いといえます。
参考:世界銀行:ボスニア・ヘルツェゴビナの殺人率
世界平和度指数
世界90位/163国中
この結果は、ボスニア・ヘルツェゴビナが近年、平和と安定の向上に向けた努力を続けているものの、依然として過去の内戦の影響が残ることを示しています。
参考:Global Peace Index 2024
戦争が起きている地域はある?
国内は概ね平和な状態
ボスニア・ヘルツェゴビナ国内では大規模な戦争や内戦は発生していませんが、過去の紛争の影響で一部地域では局所的な緊張が続いています。迅速な警察対応により、ほとんどの事件は短期間で収束しています。
地方部での局所的衝突
内陸部では、経済的不均衡や民族間の対立が背景となり、短期間の衝突や暴動が発生することがあります。これらは迅速な対応により収束することが多いですが、注意が必要です。
都市部での偶発的事件
主要都市では、時折発生する抗議活動や軽犯罪が報告されますが、通常は迅速な警察対応により短期間で収束し、治安は概ね保たれています。
ギャング、マフィア、やくざはいる?
組織犯罪の影響はほとんどなし
ボスニア・ヘルツェゴビナでは、伝統的な大規模なギャングやマフィアはほとんど確認されず、犯罪は主に個々の軽犯罪に留まっています。厳重な治安対策と警察の取り締まりにより、訪問者へのリスクは低い状態が維持されています。
地域密着型の軽犯罪グループ
一部の都市部では、地域に根ざした軽犯罪グループが窃盗や詐欺を行う事例が報告されていますが、迅速な警察対応により被害は限定され、通常の安全対策で十分対応可能です。
最新安全対策の徹底
ボスニア・ヘルツェゴビナ政府は最新の監視技術と厳重な治安対策を導入しており、国全体で安全が一定水準で維持されています。訪問者は基本的な安全対策を講じ、常に最新情報の確認を行うことが推奨されます。
ボスニア・ヘルツェゴビナの最近の重大事件
- 2024年3月:首都サラエボでの窃盗事件激増
サラエボ中心部で窃盗事件が急増し、多数の住民と観光客が被害に遭いました。事件は繁華街で発生し、迅速な警察対応が求められました。 - 2023年12月:地方都市での抗議デモと暴動
地方都市で反政府デモが激化し、一部で暴動に発展。多くの住民が一時避難し、政府は緊急対策を講じました。 - 2024年1月:国境地域での小規模衝突
国境近辺で短期間の武装衝突が発生し、住民が一時避難する事態となりました。迅速な対応により状況は速やかに収束しました。
まとめ
ボスニア・ヘルツェゴビナは複雑な歴史を背景に、治安状況に改善の余地があるものの、全体としては努力により安定化が進んでいます。
最新情報の確認と十分な安全対策を徹底することで、訪問者は比較的安全に滞在することが可能です。