ストーンヘンジの「立ち入り禁止エリア」に入れる裏ワザがあった!現地で知った衝撃の事実

まさか触れるなんて!特別アクセスツアーの存在

ストーンヘンジの巨石群の全景

ストーンヘンジを訪れた多くの人が「遠くから見るだけで終わった」と残念な思いをしています。実は私も最初の訪問時はそうでした。柵の外から眺めるだけで、「これで終わり?」という気持ちになったのを覚えています。

でも実は、一般公開されていないストーンサークル・アクセスという特別ツアーが存在するんです。このツアーに参加すると、普段は立ち入り禁止の石の輪の内側に入り、5000年前の巨石に実際に触れることができます。料金は大人57.20ポンド(通常入場券は22.50ポンド)と高額ですが、一生に一度の体験としては価値があります。

ただし、このツアーは1日2回、各回26人限定。しかも3ヶ月前から予約が埋まることが多いため、計画的な予約が必須です。

ロンドンからのアクセスで失敗する人が多い理由

ストーンヘンジ周辺の緑豊かな風景

ストーンヘンジはロンドンから西に約145キロ、ソールズベリー平原に位置しています。「日帰りで余裕でしょ」と思いがちですが、実は交通手段の選択で大きく体験が変わります。

電車利用の場合、ロンドンからソールズベリー駅まで約1時間30分、そこからストーンヘンジツアーバスで約30分です。このバスが曲者で、夏期は1時間に1本程度ですが、冬期は本数が激減します。私が12月に訪れた時は、バスを1本逃して2時間待つ羽目になりました。

現地ツアーなら往復交通費込みで45-65ポンド程度。個人で行く場合の電車代(往復約40ポンド)とバス代を考えると、時間効率を重視するなら断然ツアーがおすすめです。

夏至の日に起こる「奇跡の瞬間」を見逃すな

ストーンヘンジの石の配置の詳細

ストーンヘンジの真の姿を見たいなら、夏至の日の日の出は絶対に外せません。6月21日前後、太陽がヒールストーン(踵石)の真上から昇り、石の輪の中心を照らす瞬間は圧巻です。

この日だけは特別に、石の輪の内側への立ち入りが無料で許可されます。ただし、全世界から約3万人が集まるため、午前3時頃には現地に到着していないと良いポジションは確保できません。最寄りのソールズベリー駅からは特別バスが運行されますが、それでも大混雑は覚悟が必要です。

興味深いのは、冬至の日の夕日も同じように石の配置と完璧に一致すること。古代の人々の天文学的知識の高さには本当に驚かされます。

実は未完成?考古学者も困惑する建設の謎

ストーンヘンジの巨石の接合部分

現地のビジターセンターで知った驚きの事実があります。実は現在見えているストーンヘンジは未完成の可能性が高いというのです。

考古学的調査により、現在の石の輪は紀元前2500年頃に建設が始まりましたが、途中で工事が中断された痕跡があることが判明しています。本来なら30個あるはずの外輪のサーセン石は17個しかなく、内側のブルーストーン(青い石)も明らかに配置が不完全です。

さらに驚くべきは、ブルーストーンの産地。これらの石は300キロ離れたウェールズのプレセリ丘陵から運ばれたもので、重量4トンの石を古代の技術でどうやって運んだのかは今も謎に包まれています。現地ガイドによると、海路と陸路を組み合わせた壮大な運搬作業が行われた可能性が高いとのことです。

観光で見落としがちな「もう一つのストーンヘンジ」

ストーンヘンジ周辺の古代遺跡群

ほとんどの観光客が見逃している重要なポイントがあります。ストーンヘンジ周辺3キロ圏内には、実は450以上の古代遺跡が点在しているのです。

特に注目すべきは「カーサス」と呼ばれる古墳群。ストーンヘンジから徒歩15分程度の場所にあり、紀元前3000年頃の王族の墓とされています。ここから出土した金細工や青銅器は、当時のヨーロッパ全体を見渡しても最高レベルの技術力を示しています。

また、2020年に発見された「ダリントンウォールズ」の地下遺跡も見逃せません。ストーンヘンジの20倍の規模を持つ巨大な石の輪が地中に眠っていることが判明し、考古学界に衝撃を与えました。

ビジターセンターでは、この周辺遺跡を含めたウォーキングマップを無料配布しています。時間に余裕があるなら、メインのストーンヘンジ見学後に、これらの「隠れた遺跡」も巡ってみてください。特に夕方の斜光が差し込む時間帯は、古代の雰囲気をより強く感じられます。

現地で気をつけたい「あるある失敗談」

実際に訪れて気づいた注意点をお伝えします。まず、オーディオガイドは必須です。何の説明もなしに石を見ただけでは、正直「ただの石の塊」で終わってしまいます。日本語音声ガイドは入場料に含まれているので、必ず借りましょう。

風の強さも要注意。ソールズベリー平原は遮るものが何もないため、想像以上に体感温度が下がります。夏でも薄手のジャケットがあると安心です。私は7月に訪れましたが、強風と雨で震え上がった経験があります。

そして、お土産ショップの値段設定はかなり強気です。ストーンヘンジオリジナルグッズは現地でしか買えませんが、一般的な英国土産ならロンドン市内の方が安く購入できます。

営業時間は季節によって変動し、夏期(6-8月)は9:30-19:00、冬期(12-1月)は9:30-15:00と大きく異なるため、事前確認は必須です。最終入場は閉館時間の2時間前なので、余裕を持ったスケジュールを組んでください。

ストーンヘンジは確かに「見るだけ」の観光地かもしれません。でも、5000年前の人々が込めた想いと技術、そして今なお解明されていない数々の謎に思いを馳せれば、きっと特別な体験になるはずです。