ブリュッセル観光で絶対に避けるべき3つの罠と、地元民だけが知る隠れた名所

ベルギーの首都ブリュッセルは、チョコレートとワッフルで有名な美しい街ですが、実は観光客が必ず陥る「罠」があることをご存知でしょうか。私が初めてブリュッセルを訪れた時、まさにその罠にはまって苦い経験をしました。でも安心してください。この記事では、そんな失敗談と共に、本当に価値ある観光スポットをお教えします。

グラン・プラス広場の美しさに騙されるな?実は夕方が狙い目

グラン・プラス広場の美しい建物群

多くのガイドブックで「世界で最も美しい広場」と紹介されるグラン・プラス広場(Grand Place)。確かに美しいのですが、昼間に行くのは大きな間違いです。なぜなら、観光バスで押し寄せる団体客でごった返し、写真を撮るのも一苦労だからです。

私がおすすめするのは夕方17時以降、特に夜のライトアップです。金色に輝く市庁舎や王の家が暗闇に浮かび上がる様子は、まさに絶景。広場周辺のカフェでベルギービールを飲みながら眺める時間は格別です。入場料は無料で、24時間いつでも見学できるのも嬉しいポイントです。

ここで地元民だけが知る小ネタを一つ。広場の石畳には「幸運の星」と呼ばれる真鍮のプレートが埋め込まれています。市庁舎を背にしてこのプレートに立ち、願い事をすると叶うという言い伝えがあるんです。多くの観光客は気づかずに素通りしてしまいます。

小便小僧より面白い?マヌカン・ピスの意外な真実

小便小僧の銅像

小便小僧(マヌカン・ピス)を見に行って「あれ、こんなに小さかったの?」とがっかりした経験はありませんか?実際、高さわずか61センチのこの銅像に、多くの観光客が肩透かしを食らいます。

でも実は、この小さな銅像にこそブリュッセル市民の愛情が詰まっているんです。年間を通じて約1000着もの衣装を着せられ、特別なイベントがある度に着替えをします。日本の着物や忍者の格好をした姿を見られることも。グラン・プラス広場から徒歩5分、エチューブ通りとオーク通りの角にひっそりと佇んでいます。

ここで観光客が知らない秘密を教えましょう。実は小便小僧には姉妹がいるんです。小便少女(ジャンネケ・ピス)小便犬(ゼィンネケ・ピス)です。特に小便少女は隠れた場所にあるため、地元の人でも知らない人がいるほど。マニアな観光客なら、ぜひ3体制覇を目指してみてください。

王立美術館で迷子になりそう?効率的な回り方のコツ

王立美術館の展示室内部

ベルギー王立美術館は、実は古典美術館、近世美術館、マグリット美術館など複数の美術館の総称です。全部見ようとすると丸一日かかってしまい、途中で疲れ果ててしまいます。

私のおすすめはマグリット美術館に絞ること。ベルギーが誇るシュルレアリスムの巨匠ルネ・マグリットの作品を世界で最も多く所蔵しています。入場料は大人10ユーロ、開館時間は火曜日から日曜日の10時から17時まで(月曜日休館)。中央駅から徒歩約15分の立地も便利です。

マグリット美術館では、あの有名な「これはパイプではない」の原画を見ることができます。でも本当の見どころは最上階にある「光の帝国」シリーズ。昼と夜が同時に存在する不思議な世界観に、きっと魅了されるはずです。

ワッフル選びで失敗しないための地元民の知恵

本場のベルギーワッフル

ブリュッセルでワッフルを食べるなら、観光地の屋台は避けてください。冷凍品を温め直しただけの味気ないワッフルにがっかりすることになります。

本当に美味しいワッフルを食べたいならPierre MarcoliniDandoyといった老舗店を訪れましょう。特にDandoyは1829年創業の老舗で、サクサクの生地とほんのり甘い味わいは絶品です。1個あたり3-5ユーロと観光地の屋台より少し高めですが、その価値は十分にあります。

地元民が教えてくれた秘密は、ワッフルには実は2種類あるということ。四角くて深い格子模様のブリュッセルワッフルと、丸くて厚いリエージュワッフルです。ブリュッセルワッフルは軽やかでクリームやフルーツをのせて食べるスタイル、リエージュワッフルは生地にパールシュガーが練り込まれていてそのまま食べるのが一般的。どちらも試してみる価値がありますよ。

地下鉄で痛い目に遭わないための3つの鉄則

ブリュッセルの地下鉄(メトロ)は便利ですが、観光客を狙ったスリが多発しているエリアがあります。特に中央駅周辺とミディ駅は要注意。私も一度、地下鉄でスマートフォンを盗まれそうになった経験があります。

安全に移動するための鉄則は3つ。まず貴重品は分散して持つこと。次にラッシュ時間(7-9時、17-19時)は避けること。そして扉付近には立たないこと。1回券は2.1ユーロですが、1日券(7.5ユーロ)を買えば地下鉄、バス、トラムすべてに乗車できてお得です。

実は地下鉄の駅構内には面白いアートが隠れています。特にパルク駅の壁画は一見の価値あり。移動時間も楽しめるのがブリュッセル地下鉄の魅力です。

チョコレート店選びの落とし穴?本物を見分ける方法

ブリュッセルはチョコレートの聖地ですが、観光客向けの粗悪品を売る店も少なくありません。本物のベルギーチョコレートを見分けるコツは、店内の温度管理とショーケースの清潔さです。

ゴディバ発祥の地であるブリュッセルでは、レオニダスノイハウスといった老舗ブランドの本店を訪れることができます。特にノイハウスは1857年創業で、世界初のプラリネを発明した店として有名。本店はグラン・プラス広場から徒歩3分のガルリー・サン・チュベール内にあります。

地元民のおすすめはパトリック・ロジェ。彫刻家出身のショコラティエが作る芸術的なチョコレートは、味も見た目も一級品。100グラムあたり25-30ユーロと高価ですが、大切な人へのお土産には最適です。

サント・カトリーヌ地区の隠れた魅力とは?

多くの観光客が見逃してしまうのがサント・カトリーヌ地区です。かつて港だったこのエリアは、今では地元民が愛するグルメスポットとして生まれ変わっています。

ここには新鮮な魚介類を扱うレストランが軒を連ね、特にムール貝は絶品。1皿15-20ユーロでボリューム満点のムール貝とフリッツ(フライドポテト)のセットが楽しめます。中央駅から地下鉄で約5分、サント・カトリーヌ駅下車すぐです。

週末には古着や骨董品を扱う蚤の市も開かれ、掘り出し物を見つける楽しさもあります。観光地の喧騒から離れて、本当のブリュッセル市民の生活を感じられる貴重な場所です。

ブリュッセル観光では、有名スポットだけでなく、こうした地元の人々が愛する場所にも足を向けてみてください。きっと新しい発見があるはずです。事前の情報収集と現地での冒険心があれば、忘れられない旅になること間違いありません。