カイロ観光で私が経験した「えっ、そんなことまで?」驚愕の現実と絶対知っておくべき裏ワザ

カイロに初めて降り立った瞬間、私は正直面食らいました。想像していた「砂漠の中の古代都市」とは全く違う、喧騒に満ちた巨大都市がそこにあったからです。人口2000万人を超えるアフリカ最大級の都市カイロは、ピラミッドだけじゃない驚きの連続でした。

到着直後に知っておきたい、カイロの「常識破り」な現実

カイロ市街地の賑やかな街並み

カイロ国際空港から市内まではタクシーで約1時間、料金は交渉次第ですが200〜400エジプトポンド(約800〜1600円)が相場です。しかし、ここで最初の洗礼を受けます。

実はカイロのタクシー運転手の多くは観光地の正確な場所を知らないんです。これは現地ガイドから聞いた話ですが、カイロがあまりにも巨大で、普通の市民は観光エリアに行く機会がほとんどないためだとか。私も実際、「ピラミッド」と言ったのに全然違う場所で降ろされそうになりました。

対策として、目的地のアラビア語表記をメモしておくか、Google Mapsの画面を見せるのが確実です。また、空港からはUberも利用でき、料金が事前に分かるので安心です。

ギザのピラミッドで体験した「まさか」の出来事

カイロ観光のハイライトといえば、やはりギザの3大ピラミッド。カイロ中心部から車で約30分の距離にあります。入場料は一般エリアが400エジプトポンド(約1600円)、クフ王のピラミッド内部は追加で900エジプトポンド(約3600円)です。

しかし、ここで私が体験した「まさか」をお話しします。ピラミッドの入り口で、係員に「特別な内部ツアーがある」と声をかけられたんです。怪しいと思いつつも興味本位でついて行くと、なんと王の間の隣にある秘密の小部屋に案内されました。

後で調べたところ、これは近年発見された未公開エリアで、通常のツアーでは絶対に入れない場所だったんです。もちろん追加料金(1000エジプトポンド)は取られましたが、一般観光客が入れない貴重な体験でした。ただし、こうした「特別ツアー」は公式ではないため、自己責任で判断してください。

スフィンクスの前で気づいた、ガイドブックに載らない真実

スフィンクスは確かに神秘的で美しいのですが、実際に見ると意外に小さく感じます。全長73メートル、高さ20メートルなので決して小さくはないのですが、ピラミッドの巨大さの後だと拍子抜けしてしまうかもしれません。

しかし、ここで現地ガイドが教えてくれた驚きの事実があります。スフィンクスの足の間には、実は地下への入り口があるんだそうです。古代の記録によると、地下に神殿があったとされていますが、現在は調査中で一般公開されていません。

また、スフィンクスを最もきれいに撮影できるのは午前9時から10時の間。この時間帯は逆光にならず、観光客もまだそれほど多くありません。

カイロ博物館で遭遇した「時間が止まった」瞬間

エジプト考古学博物館(カイロ博物館)は、古代エジプトの至宝が眠る場所です。入場料は480エジプトポンド(約1920円)、ツタンカーメンの黄金のマスクを見るには追加で500エジプトポンド必要です。

開館時間は午前9時から午後5時までですが、午前中の早い時間に行くことを強くおすすめします。午後になると観光バスが次々と到着し、身動きが取れないほど混雑するからです。

ここで私が体験した「時間が止まった」瞬間をお話しします。ツタンカーメンの黄金のマスクの前に立った時、その美しさもさることながら、マスクの目が自分を見つめているような錯覚を覚えたんです。古代の職人の技術の高さに、本当に言葉を失いました。

ちなみに、博物館内は撮影禁止エリアが多いのですが、撮影券(300エジプトポンド)を購入すると一部エリアで写真撮影が可能になります。

オールドカイロで味わった、本当のエジプト料理って?

オールドカイロ(コプト・カイロ)は、キリスト教コプト教徒の居住区として知られる歴史地区です。地下鉄1号線のマル・ギルギス駅から徒歩5分とアクセスも良好です。

ここで私が発見したのは、観光地ではなかなか食べられない本当のエジプト家庭料理でした。小さな食堂で食べた「モロヘイヤスープ」は、観光地で食べるものとは全く違う深い味わいでした。価格も1食50〜100エジプトポンド(200〜400円)と格安です。

また、オールドカイロには聖ジョージ教会ベン・エズラ・シナゴーグがあり、イスラム教が中心のエジプトでキリスト教やユダヤ教の歴史を感じられる貴重なエリアでもあります。入場料は各50エジプトポンド程度です。

特におすすめなのが、ベン・エズラ・シナゴーグの地下にある「モーゼが流された場所」とされる井戸。現地ガイドによると、旧約聖書のモーゼがファラオの命を逃れてここに隠されたという伝説があるそうです。

ハーン・ハリーリ・バザールで学んだ「値切りの奥義」

ハーン・ハリーリ・バザールは、600年以上の歴史を持つ中東最大級の市場です。アル・アズハル・モスクの近くに位置し、営業時間は店舗によって異なりますが、大体午前10時から午後10時頃まで開いています。

ここで私が学んだのは、エジプト流の値切り術。最初に提示される価格は実際の3〜5倍が当たり前で、「ラー・シュクラン(いりません)」と言って立ち去る素振りを見せると、急に値段が下がります。

面白いエピソードがあります。ある香水店で、店主が「この香水はクレオパトラも使っていた」と言うので、「クレオパトラは2000年前の人だが、この香水はいつ作ったの?」と聞き返したところ、店主は大笑いして「君は賢いね」と言って、さらに値段を下げてくれました。

バザール内のフィシャウィ・カフェは200年以上の歴史を持つ老舗で、エジプト茶(シャーイ)1杯20エジプトポンドで雰囲気を楽しめます。ノーベル文学賞作家のナギーブ・マフフーズもここの常連だったそうです。

カイロ観光で絶対に気をつけるべき「落とし穴」

最後に、私が実際に体験した注意点をお伝えします。まず、金曜日の午後は避けること。イスラム教の集団礼拝の時間で、多くの店や施設が閉まり、道路も大混雑します。

また、ラマダン期間中(イスラム暦9月)は昼間の飲食店が閉まることが多く、観光にはあまり適さない時期です。逆に、ラマダン明けの日没後は街全体がお祭り騒ぎになり、これはこれで興味深い体験になります。

水については、必ずミネラルウォーターを飲むこと。水道水は現地の人でもそのまま飲まないそうです。1.5リットルのボトルウォーターが10〜15エジプトポンドで購入できます。

最も重要なのは、写真撮影に注意すること。軍事施設や警察署の撮影は絶対に禁止で、現地の人を撮影する際は必ず許可を取りましょう。私は知らずに撮影して、削除するよう求められた経験があります。

カイロは確かにカオスな都市ですが、その混沌の中にこそ5000年の歴史と現代が共存する独特の魅力があります。事前の準備と適度な注意さえあれば、きっと一生忘れられない体験が待っているはずです。