ソウル観光で絶対に失敗したくない人へ!現地在住者が教える「本当に行くべき場所」と「避けるべき罠」

ソウル観光を計画中のあなた、ネットの情報に振り回されていませんか?実は、多くの観光ガイドには載っていない「現地の本音」があります。私は仕事でソウルに3年間滞在し、観光客として訪れた友人たちを案内してきました。その経験から言えるのは、「定番スポットだけでは本当のソウルは見えない」ということです。

明洞は本当に必要?地元民が避ける理由

明洞の賑やかな街並み

多くのガイドブックで「必見」とされる明洞ですが、実は地元の人はほとんど近づきません。理由は単純で、価格が観光地仕様だからです。同じコスメでも弘大や江南で買う方が2割程度安いことがザラにあります。

明洞の営業時間は店舗によって異なりますが、大手コスメショップは朝10時から夜11時まで営業しています。地下鉄4号線明洞駅から徒歩1分とアクセスは抜群ですが、ここで時間を使うなら他の場所をおすすめします。

特に避けたいのが明洞の屋台グルメです。1つ5,000ウォン(約500円)のトッポッキが、弘大なら2,000ウォンで食べられます。観光地価格を知らずに「韓国って物価高いな」と誤解してしまう人が本当に多いのです。

弘大で見つけた「本物の韓国」

弘大の活気ある若者文化

地下鉄6号線弘大入口駅から徒歩5分の弘大エリアこそ、現在進行形の韓国文化を体験できる場所です。ここは大学生と20代が集まる街で、トレンドの発信地でもあります。

弘大クラブ街では、金曜日の夜に路上で繰り広げられるストリートパフォーマンスが圧巻です。K-POPアイドルを夢見る若者たちが本気で踊る姿は、観光地では絶対に見られない光景です。観覧は無料で、夜9時頃から始まります。

意外と知られていないのが、弘大のマッコリバー「月夜」です。1963年創業の老舗で、マッコリ1杯が2,500ウォン。韓国の大学生に混じって飲む体験は、明洞のおしゃれなバーでは味わえません。営業は午後5時から深夜2時まで、年中無休です。

弘大で絶対に食べるべきもの

ホットク(호떡)は弘大駅2番出口近くの屋台が最高です。中にシナモンと黒糖、ナッツが入った韓国の定番おやつですが、ここのは生地がもちもちで他とは別格。1個1,500ウォンという良心価格も魅力です。

景福宮で学ぶ「正しい」観光の仕方

景福宮の美しい伝統建築

朝鮮王朝の正宮である景福宮は、ソウル観光では外せません。地下鉄3号線景福宮駅5番出口から徒歩3分、入場料は大人3,000ウォンです。開園時間は季節によって変わりますが、3月から10月は朝9時から夕方6時までです。

多くの観光客が見逃しているのが、毎日午前10時と午後2時に行われる守門将交代儀式です。朝鮮時代の衣装を着た衛兵たちによる本格的な儀式で、写真撮影も自由です。特に平日の午前中なら、混雑を避けてゆっくり見学できます。

景福宮を訪れるなら、隣接する国立民俗博物館も必見です。入場料は無料で、朝鮮時代の生活様式を詳しく学べます。特に3階の「韓国人の一生」展示は、現代韓国文化を理解する上で非常に参考になります。

チマチョゴリ体験の落とし穴

景福宮周辺には韓服(チマチョゴリ)レンタル店が20軒以上ありますが、料金は1時間10,000ウォンから30,000ウォンまで幅があります。安い店は生地が薄く、写真映えしないことが多いので注意が必要です。

江南で感じる「もう一つのソウル」

PSYの「江南スタイル」で世界的に有名になった江南区は、ソウルの経済中心地です。地下鉄2号線江南駅周辺は、明洞とは全く異なる洗練された大人の街です。

COEXは東アジア最大級のショッピングモールで、地下鉄2号線三成駅と直結しています。ここの地下1階にある星空図書館は、13メートルの天井まで本棚が並ぶ圧巻の空間です。入場無料で、朝10時から夜10時まで開放されています。

江南で体験すべきは韓国式サウナ「龍山汗蒸幕」です。24時間営業で、入場料は12,000ウォン。ここは観光客向けではなく、地元の人が日常的に利用する本格的な施設です。各種サウナのほか、仮眠室やレストランも併設されており、韓国のサウナ文化を深く体験できます。

江南の隠れた名店

狎鴎亭ロデオ街では、韓国の富裕層が通う高級焼肉店「韓牛村」がおすすめです。韓牛100グラムが35,000ウォンと決して安くありませんが、日本の和牛に劣らない味わいです。営業時間は午後5時から深夜1時まで、予約必須です。

東大門で夜が始まる?

東大門市場は「眠らない街」として有名ですが、実は時間帯によって全く違う顔を見せます。地下鉄1・4号線東大門駅から徒歩3分の立地で、24時間営業の店舗が多いのが特徴です。

午後10時以降になると、東大門デザインプラザ(DDP)周辺で夜市が本格的に始まります。ここでしか買えないデザイナーズ古着や、工場直送の衣類が破格で手に入ります。特に火曜日と水曜日の深夜は、問屋業者向けの特別セールが行われることもあります。

意外と知られていないのが、東大門の24時間営業の韓国式中華料理店「中華楼」です。1955年創業の老舗で、韓国人好みにアレンジされた中華料理が味わえます。特にジャージャー麺(7,000ウォン)は、韓国の国民食と言える一品です。

仁寺洞の「偽物の罠」に注意

伝統文化街として人気の仁寺洞ですが、実は観光客を狙った粗悪品が多く出回っています。地下鉄3号線安国駅6番出口から徒歩3分の立地で、土日は歩行者天国になります。

サムジキルという螺旋状のショッピングセンターは確かに面白いのですが、「伝統工芸品」として売られている商品の多くが中国製です。本物の韓国伝統工芸を求めるなら、仁寺洞134番地にある「伝統工芸館」で、作家の証明書付きの作品を購入することをおすすめします。

仁寺洞で本当に価値があるのは「人사동찻집(仁寺洞茶房)」での伝統茶体験です。1974年創業で、韓国の薬草を使った健康茶が20種類以上揃っています。五味子茶(6,000ウォン)は、甘酸っぱい独特の味で韓国でしか飲めません。

ソウル観光で本当に気をつけるべきこと

最後に、実際にソウルで困った体験をもとにした実用的なアドバイスをお伝えします。

まず、T-moneyカードは空港ではなく地下鉄駅で購入しましょう。空港では手数料込みで7,000ウォンですが、駅なら2,500ウォンです。チャージは1,000ウォン単位で可能で、コンビニでも簡単にできます。

食事では、辛さのレベルを甘く見てはいけません。韓国人の「조금 매워요(ちょっと辛い)」は、日本人には激辛です。最初は必ず「덜 맵게(辛さ控えめで)」と注文しましょう。

最も重要なのは両替です。明洞や東大門の両替商は確かにレートが良いのですが、偽札を渡される事件が年間数十件発生しています。安全を考えるなら、銀行か空港での両替をおすすめします。

ソウルは表面的な観光地巡りだけでは味わい尽くせない、奥深い魅力を持った都市です。現地の人の生活に少しでも近づいてみることで、きっと特別な思い出になるはずです。