シンガポールから30分で別世界?ジョホールバルで見つけた意外すぎる魅力とハマった理由

「ジョホールバルって何があるの?」そんな疑問を抱いていた私が、実際に足を運んで驚愕した体験をお話しします。シンガポールの隣にあるマレーシアの街として知られるジョホールバルですが、実は観光地として驚くほど面白い場所だったんです。

なぜジョホールバルが「穴場すぎる観光地」なのか?

多くの人がシンガポール旅行のついでに「ちょっと寄ってみるか」程度に考えがちなジョホールバル。でも実際に滞在してみると、この街には独特の魅力があることに気づきます。

まず驚いたのは物価の安さ。シンガポールからコーズウェイ(堤道)を渡るだけで、食事代が3分の1以下になります。私が訪れた地元のホーカーセンターでは、チキンライスがわずか5リンギット(約150円)。シンガポールなら15シンガポールドル(約1,500円)はする同じメニューが、この価格で味わえるんです。

しかも、ただ安いだけではありません。マレー系、中華系、インド系の料理が混在する多民族文化が、独特の食文化を生み出しています。特にラクサジョホールは、ココナッツミルクを使わない透明なスープが特徴で、他の地域では味わえない逸品です。

シンガポールから本当に30分で行けるの?実際の移動体験

「本当に簡単にアクセスできるの?」という疑問にお答えします。実際に移動してみた感想は、思っていたより簡単でした。

シンガポールのMRTでウッドランズ駅まで行き、そこから徒歩でマレーシア入国審査場へ。平日の昼間なら、出国・入国手続きを含めても1時間程度でJBセントラル駅に到着できます。ただし、週末や祝日前は混雑するので、2時間程度は見ておいた方が安心です。

意外だったのは、入国審査で「滞在目的は?」と聞かれたこと。「観光です」と答えると、係官が「ジョホールバルのどこに行く予定?」と詳しく聞いてきました。単なる買い物目的ではなく、きちんと観光する意思を示すと、スムーズに通してもらえます。

移動時の注意点は?

パスポートは絶対に忘れないでください。また、マレーシア入国時には入国カードの記入が必要です。ボールペンを持参するか、入国審査場で借りることになります。現金は両替所がたくさんあるので、現地調達でも問題ありません。

「レゴランド以外何もない」は大間違い?隠れた見どころ

多くのガイドブックではレゴランド・マレーシアがメイン観光地として紹介されていますが、実は他にも見どころがたくさんあります。私が特に印象に残ったのは、意外にも歴史的なスポットでした。

スルタン・アブ・バカール・モスクは、1900年に建設された美しいモスクで、ヨーロッパとイスラム建築が融合した独特のデザインが特徴です。入場は無料で、非イスラム教徒でも見学可能(服装規定あり)。モスクの中庭から眺めるジョホール海峡の景色は、まさに絶景です。営業時間は朝8時から夕方6時まで(金曜日の昼は休憩)。

そして、ここからが意外な発見。チャイナタウン(陈旭年文化街)では、100年以上続く老舗の咖啡店(コピティアム)で、地元の人々と同じテーブルを囲んでコーヒーを飲む体験ができます。観光地化されていない、本当の地元の雰囲気を味わえる貴重な場所です。

マニア必見の隠れスポット

ここからはかなりマニアックな情報ですが、ジョホールバル旧高等裁判所(現在は美術館)の建物は、実は日本占領時代(1942-1945年)に日本軍の司令部として使用されていた歴史があります。建物内部には当時の資料も展示されており、東南アジアの近現代史に興味がある方には見逃せないスポットです。

食事が美味しすぎて困った?地元グルメの実力

正直に言うと、ジョホールバルの食事レベルの高さは完全に予想外でした。特に印象的だったのは、地元の人で賑わうテーブレストランでの夕食です。

バクテー(肉骨茶)の名店として知られる「发记肉骨茶」では、豚肉を漢方スープで煮込んだ伝統料理が1人前12リンギット(約360円)。朝7時から営業しており、地元の人々は朝食として食べるのが一般的だそうです。胡椒の効いたスープは、一度食べると忘れられない味になりました。

また、ヒマラヤ・レストランでは、本格的な北インド料理を堪能できます。特にナンの種類が豊富で、チーズナンやガーリックナンなど10種類以上から選べます。カレーとナンのセットで20リンギット程度(約600円)という価格も魅力的です。

意外すぎる名物料理との出会い

最も驚いた

最も驚いた料理はオタオタという魚のすり身料理でした。バナナの葉で包んで蒸し焼きにしたこの料理は、ココナッツミルクとスパイスの絶妙なバランスが効いています。1個3リンギット(約90円)で、魚市場近くの屋台で購入できます。見た目は地味ですが、一口食べると病みつきになる味です。

ショッピングで本当にお得なのは何?現地調査の結果

「ジョホールバルは買い物天国」とよく聞きますが、実際に何がお得なのか徹底的に調べてみました。結論から言うと、確実にお得なのは限られた商品だけです。

シティスクエア・モールKSLシティモールでは、確かに衣類や雑貨が安く手に入ります。特にユニクロの商品は、シンガポールより20-30%程度安い印象でした。ただし、電化製品については必ずしもお得とは限りません。保証の問題もあるため、高額商品の購入は慎重に検討することをお勧めします。

意外な掘り出し物はマレーシア産のコーヒー豆です。「オールドタウン・ホワイトコーヒー」の本場だけあって、種類も豊富で価格も手頃。1袋10リンギット程度で、シンガポールの半額以下で購入できます。

注意すべき買い物トラップ

観光客向けの店では、値札に「RM」(リンギット)と「S$」(シンガポールドル)が混在していることがあります。支払い時に思わぬ高額請求を受けないよう、必ず通貨を確認してから購入しましょう。

夜のジョホールバルは危険?実際の治安状況

多くの人が気になる治安の問題について、率直にお話しします。昼間の主要観光エリアは、思っているより安全です。ただし、夜間の一人歩きは避けた方が無難でしょう。

私が滞在した際は、夕方7時頃まではチャイナタウンやシティ中心部を普通に歩けました。地元の人々も親切で、道に迷った時は積極的に教えてくれます。ただし、人通りの少ない路地や、駅から離れた住宅地への立ち入りは控えました。

タクシーやGrab(配車アプリ)は安全で便利です。特にGrabは料金が事前確定するため、ぼったくりの心配がありません。JBセントラル駅からレゴランドまでは約15分、料金は15リンギット程度です。

実際に行って分かった「ベストな滞在時間」

日帰りでも十分楽しめますが、個人的には1泊2日がお勧めです。初日は移動とグルメ探索、2日目は観光とショッピングという配分が理想的でした。

宿泊ならDoubleTree by Hilton Johor Bahruが便利です。JBセントラル駅直結で、1泊200リンギット程度から。同レベルのホテルがシンガポールなら500シンガポールドル以上することを考えると、宿泊費の節約効果は絶大です。

帰りの国境越えは夕方のラッシュ時を避けて、午後2時頃に出発するのがベスト。平日なら1時間程度でシンガポールに戻れます。

ジョホールバル観光の意外な収穫

最後に、この旅で最も印象に残ったのは、地元の人々との何気ない会話でした。コピティアムで隣り合わせた年配の男性が、流暢な日本語で「昔、日本のドラマをよく見ていた」と話しかけてくれたのです。

多民族国家マレーシアの縮図のような街ジョホールバルでは、中国語、マレー語、英語、時には日本語まで飛び交います。この多様性こそが、単なる「安い隣国」以上の魅力を生み出していると実感しました。

シンガポール旅行の際は、ぜひ半日でも時間を作ってジョホールバルを訪れてみてください。きっと、想像以上の発見があるはずです。