ランカウイ島って本当にパラダイス?現実を知ってから出発しよう
マレーシアの宝石と呼ばれるランカウイ島。確かに美しい島ですが、実際に足を運んでみると「あれ?思っていたのと違う」という場面に何度も遭遇しました。特に初回訪問時は、ガイドブックには載っていない現実に面食らったものです。
まず知っておきたいのは、ランカウイ島のベストシーズンは11月から4月だということ。5月から10月の雨季に行くと、毎日のようにスコールに見舞われます。私が6月に訪れた時は、3日間のうち2日半が雨でした。クアラルンプール国際空港から飛行機で約1時間30分、片道15,000円程度ですが、時期を間違えると台無しになってしまいます。
ケーブルカーで行く絶景スポット、でも知らないと後悔する裏技とは?
ランカウイ・ケーブルカーは島の目玉観光地ですが、実は多くの観光客が知らない「裏技」があります。営業時間は朝9時30分から夕方7時まで、大人料金は約900円ですが、問題は混雑です。
一般的には午前中の早い時間が空いていると言われますが、実際に現地スタッフに聞いたところ「午後3時以降が穴場」とのこと。なぜなら、多くのツアー客は昼食後に他の観光地へ移動するからです。しかも夕方の光で見る景色は、朝とはまったく違った美しさを見せてくれます。
山頂駅から徒歩10分の場所にあるスカイブリッジでは、125メートルの吊り橋からアンダマン海の絶景を望めます。ただし、高所恐怖症の方は要注意。橋の真ん中で下を見下ろすと、足がすくんで動けなくなった観光客を何度も目撃しています。
地元民が教えてくれた「本当に美味しい」グルメスポットはここ
ガイドブックに載っている有名レストランも悪くありませんが、本当に美味しい料理に出会いたいならクア・タウンの屋台街へ足を向けてください。特に夜7時以降に賑わう「Kedai Kopi Kong Woh」は地元の人々で溢れかえっています。
ここでぜひ試してほしいのが「アッサム・ラクサ」。魚ベースの酸っぱいスープに米麺が入った郷土料理で、1杯約200円という破格の値段。最初は「酸っぱすぎる」と感じるかもしれませんが、これが癖になる美味しさなんです。
意外な発見だったのは、ランカウイ島で食べる「ナシ・ゴレン」が、実はマレーシア本土よりも美味しいということ。島特有の新鮮なシーフードが入るためで、特に夜市で売られているエビ入りナシ・ゴレンは絶品です。価格は約300円と観光地価格ですが、その価値は十分にあります。
マングローブツアーで遭遇した「まさか」の体験談
キリム・カルスト・ジオフォレスト・パークでのマングローブツアーは、ランカウイ島観光のハイライトの一つです。所要時間は約4時間、料金は大人約2,000円ですが、ここで体験できることは値段以上の価値があります。
ツアーの途中で立ち寄る「イーグル・ウォッチング」では、海面から魚を掴んで飛び立つ鷲の姿を間近で見ることができます。ただし、鷲が現れるかどうかは運次第。私の場合、1回目は全く姿を見せず、2回目の訪問でようやく迫力ある狩りの瞬間を目撃できました。
実はこのツアーで最も印象に残ったのは、「バット・ケーブ」での体験です。洞窟内は真っ暗で、天井には数千匹のコウモリがぶら下がっています。ガイドが懐中電灯で照らした瞬間、一斉に飛び立つコウモリの群れは圧巻の一言。ただし、コウモリの糞の匂いが強烈なので、マスクを持参することをお勧めします。
知らないと損する!ランカウイ島の隠れた絶景スポット
多くの観光客が見逃しているのが、島の北端にある「テラガ・ハーバー・パーク」です。ここはショッピングモールとして知られていますが、実は夕日観賞の穴場スポット。特に2階のレストランエリアから見る夕日は、有名なタンジュン・ルー・ビーチに負けない美しさです。
さらにマニアックな情報をお伝えすると、島の南東部にある「パンタイ・テンコラック」というビーチは、観光客がほとんど訪れない秘境です。アクセスは車で約30分と不便ですが、真っ白な砂浜と透明度の高い海は、まさにプライベートビーチ状態。地元の漁師さんに聞いたところ、平日なら1日中誰にも会わないこともあるそうです。
このビーチで特筆すべきは、満潮時と干潮時で全く違う顔を見せるということ。干潮時には沖合100メートル先まで歩いて行けるほど浅くなり、小さな魚やカニを間近で観察できます。ただし、日陰がほとんどないので、日焼け止めと帽子は必須アイテムです。
現地で気づいた「こんなはずじゃなかった」トラブル対策
実際にランカウイ島を訪れて驚いたのは、ATMでお金が引き出せない場合があるということです。特に週末や祝日は、現金が不足しているATMに遭遇することが多々あります。私も日曜日に3台のATMを回ってようやく現金を調達できた経験があります。
クレジットカードが使える店舗も限られているため、到着時に空港で十分な現金を両替しておくことをお勧めします。ランカウイ空港の両替レートは市内とほぼ同じなので、損をすることはありません。
もう一つの落とし穴は交通手段です。島内にはタクシーがありますが、メーターを使わない定額制。クアラルンプールのように安価なGrabも普及していません。レンタカーが最も自由度が高く、1日約3,000円で借りられます。ただし、マレーシアは右ハンドル・左側通行なので、日本人には運転しやすい環境です。
帰国前に絶対に立ち寄りたい免税店の賢い使い方
ランカウイ島は免税島のため、クアタウンの免税店では様々な商品が格安で購入できます。特にお酒類は日本の半額以下。マッカラン18年が日本円で約12,000円、ジョニーウォーカー・ブルーラベルが約8,000円という破格の値段です。
意外な掘り出し物はチョコレート類。ゴディバやリンツなどの高級チョコレートが、日本の6割程度の価格で手に入ります。ただし、気温が高いため溶けやすく、保冷バッグが必要です。免税店で氷をもらえるので、遠慮なく頼んでみてください。
帰国の際は、出発3時間前には空港に到着することをお勧めします。小さな空港ですが、繁忙期にはチェックインに予想以上の時間がかかることがあります。空港内のレストランは選択肢が限られているので、事前に軽食を済ませておくと安心です。
ランカウイ島は確かに美しい島ですが、事前の準備と現地情報があってこそ、本当の魅力を堪能できる場所です。これらの情報を参考に、あなたなりの特別な島時間を過ごしてください。