空にゆらめく神秘のカーテン「オーロラ」。一度は見たい絶景として世界中の人を惹きつけています。この記事では、実際に地球上でオーロラが観測できる主要スポットを地域別に網羅し、観測ポイント・旅費・行き方まで詳しく解説します。
1. フィンランド(ラップランド)
ヨーロッパ有数のオーロラスポット。フィンランド北部に広がるラップランド地方は、空気が澄み、光害も少ないため、非常に高確率でオーロラが観測できます。雪原、森、静かな湖といった自然がそろい、サウナやガラスイグルーに泊まりながら空を見上げる体験は一生もの。サンタクロース村や冬のアクティビティも魅力。
おすすめ観測地:ロヴァニエミ/サーリセルカ
ベストシーズン:9月〜3月
旅費の目安(3泊):25万〜35万円(航空券+宿泊+現地移動)
所要時間(日本から):約14〜17時間(乗継2回:ヘルシンキ経由)
2. ノルウェー(トロムソ)
北極圏の街トロムソは、「世界で最も都市から近いオーロラ観測地」として知られています。少し郊外へ出れば光害のない静かな場所が広がり、夜空に舞うオーロラが見られる確率も高め。フィヨルドの絶景とオーロラが重なるダイナミックな眺めは、ノルウェーならではの特権。冬は犬ぞりやホエールウォッチングも楽しめます。
おすすめ観測地:トロムソ郊外(湖畔や山間部)
ベストシーズン:9月中旬〜4月初旬
旅費の目安(3泊):28万〜38万円(航空券+宿泊+ガイドツアー)
所要時間(日本から):約16〜18時間(乗継2回:オスロ経由)
3. スウェーデン(アビスコ)
北スウェーデンの小さな町アビスコは、「世界で最も晴天率が高いオーロラ観測地」として知られています。雲を山が避ける地形的特性により、オーロラ出現率が非常に高いのが特徴。展望施設「オーロラスカイステーション」では暖をとりながら安心して鑑賞可能。混雑しすぎておらず、静かな環境で神秘を堪能できます。
おすすめ観測地:アビスコ国立公園
ベストシーズン:11月〜3月
旅費の目安(3泊):26万〜34万円(航空券+宿泊+現地交通)
所要時間(日本から):約17〜20時間(乗継2回:ストックホルム・キルナ経由)
4. アイスランド
火山と氷河に囲まれたアイスランドは、首都レイキャビクから車で1時間ほど移動すればオーロラが見える好立地。大地の裂け目や氷河、温泉といった絶景と共に見るオーロラは、他にない迫力と美しさ。ゴールデンサークル周辺では、雄大な自然と共に神秘の空を楽しめるスポットが点在しています。
おすすめ観測地:シンクヴェトリル国立公園/ヴィーク/郊外ロッジ
ベストシーズン:9月〜4月
旅費の目安(3泊):24万〜32万円(航空券+宿泊+現地ツアー)
所要時間(日本から):約15〜18時間(乗継1〜2回:欧州経由)
5. カナダ(イエローナイフ/ホワイトホース)
カナダはオーロラ観測率・インフラ・安全性の3拍子がそろった理想の観測国。とくにイエローナイフは「世界有数のオーロラ遭遇率」を誇る町として有名で、晴天率が高く、設備も充実。静かな夜空に広がるダイナミックなオーロラは、まさに地球の神秘。ホワイトホースはより落ち着いた穴場で、ゆったり鑑賞したい人向け。
おすすめ観測地:イエローナイフ/ホワイトホース(ユーコン準州)
ベストシーズン:8月下旬〜4月中旬
旅費の目安(3泊):23万〜32万円(航空券+宿泊+送迎ツアー)
所要時間(日本から):約14〜18時間(バンクーバー・カルガリー経由)
6. アメリカ・アラスカ(フェアバンクス)
アラスカ州の中心都市フェアバンクスは、オーロラベルトの直下に位置し、観測成功率は年間平均80%以上とも言われます。郊外には温泉施設「チェナ・ホットスプリングス」があり、温泉に浸かりながらのオーロラ鑑賞は極上の贅沢。夜の静けさ、凍てつく空気、そして空を舞う光のカーテンに包まれる体験は忘れられません。
おすすめ観測地:フェアバンクス郊外(チェナ温泉、オーロラ観測ロッジ)
ベストシーズン:8月下旬〜4月
旅費の目安(3泊):22万〜30万円(航空券+ロッジ+送迎付きプラン)
所要時間(日本から):約13〜16時間(シアトル・アンカレッジ経由)
7. ロシア(ムルマンスク/コラ半島)
ロシア北西部のムルマンスクは、ヨーロッパ圏の中ではまだ知名度の低い“隠れオーロラエリア”。観光客が少なく、静けさが保たれているため、喧騒から離れてゆっくりと空を見上げたい人には理想的な環境です。コラ半島の自然も雄大で、晴れた日には肉眼で濃く鮮明なオーロラが見られる確率も高め。
おすすめ観測地:ムルマンスク市郊外/コラ半島周辺
ベストシーズン:9月〜3月
旅費の目安(3泊):21万〜29万円(航空券+宿泊+現地ガイド)
所要時間(日本から):約17〜21時間(モスクワ・サンクトペテルブルク経由)
世界にはまだあまり知られていない“レアなオーロラ観測地”が存在します。ここでは南半球で見られる「オーロラ・オーストラリス」や、ヨーロッパの意外な穴場をご紹介。人の少ない場所で、特別なオーロラ体験をしたい方にぴったりです。
8. ニュージーランド南島(オーロラ・オーストラリス)
北半球のオーロラが「オーロラ・ボレアリス」と呼ばれるのに対し、南半球では「オーロラ・オーストラリス」が発生します。ニュージーランド南島の南部では、条件が揃えばこの珍しい南極オーロラを見ることができます。南極に近く、空気が澄み、街灯も少ないエリアが多いため、感動的な夜空が待っています。
おすすめ観測地:ダニーデン周辺/スチュアート島
ベストシーズン:3月〜9月(ニュージーランドの秋〜冬)
旅費の目安(3泊):26万〜36万円(航空券+国内移動+宿泊)
所要時間(日本から):約14〜17時間(オークランド・クライストチャーチ経由)
9. スコットランド北部(シェトランド諸島/カイスネス地方)
「イギリスでもオーロラが見えるの?」と思う人も多いですが、実はスコットランドの北部では、磁気嵐が強い夜に限り、オーロラが肉眼で見えることがあります。現地では「ミラクルオーロラ」とも呼ばれ、地元の人でも見られればラッキー。確率は低めですが、ヨーロッパ旅行ついでに狙ってみるのも面白い体験です。
おすすめ観測地:シェトランド諸島/サザーランド地方の海岸線
ベストシーズン:12月〜2月(新月+磁気嵐の日が狙い目)
旅費の目安(3泊):22万〜30万円(航空券+現地移動+宿泊)
所要時間(日本から):約16〜20時間(ロンドン経由+国内線/フェリー)
こうした「穴場」や「南半球のオーロラ」は、北欧やカナダに比べると知名度は低いですが、その分静かに、特別な体験ができるのが魅力です。旅慣れた方や、人とは違う感動を求める方にこそおすすめしたい場所です。
オーロラ観測旅行のワンポイントアドバイス
- 月の状態:新月前後が最適。満月だと見えにくくなります。
- 滞在日数:最低3泊以上が理想(チャンスを増やすため)
- 服装:防寒は最重要!気温−20℃以下になる地域も。
- カメラ:三脚+長時間露光設定で撮影可能。スマホも夜景モード必須。
いかがでしたか?地球上には、オーロラが見られる奇跡のような場所がいくつも存在します。それぞれに違った魅力があり、旅のスタイルによって選び方もさまざま。自然が織りなすこの幻想的な現象に、ぜひあなたも出会ってみてください。