「格が違う」と震え上がった!英国王室も認めるロイヤル・セントジョージズの圧倒的威圧感

世界最古のゴルフコースが放つ、想像を絶する威厳とは?

ロイヤル・セントジョージズゴルフクラブの威厳ある外観

イングランド南東部ケント州サンドウィッチにあるロイヤル・セントジョージズ ゴルフクラブ。1887年創設のこのコースに足を踏み入れた瞬間、私は言葉を失いました。単なる「歴史あるゴルフ場」という予想を完全に裏切る、まさに別世界の体験が待っていたのです。

ロンドンから車で約1時間30分、ドーバー海峡を望む海岸線に位置するこのコースは、全英オープンを15回開催した名門中の名門。グリーンフィーは平日でも350ポンド(約6万円)からという価格設定も、その格の高さを物語っています。

「なぜこんなに難しいの?」初心者が泣いた名物ホール

リンクスコースの特徴的な起伏と海風

プレー開始早々、私は痛感しました。これは普通のゴルフコースではない、と。リンクスコース特有の強烈な海風が容赦なく吹きつけ、ボールは思いもよらない方向へ飛んでいきます。

特に印象深かったのが4番ホール「The Maiden(ザ・メイデン)」。467ヤードのパー4で、ティーショットは盲目的に打つ必要があります。「どこに打てばいいの?」と戸惑う初心者ゴルファーの姿を何度も目にしました。フェアウェイは見えず、頼りになるのは遠くに立つ旗竿だけ。これぞリンクスコースの真髄です。

さらに恐ろしいのが18番ホール「Duncan’s Hollow」。458ヤードのパー4で、グリーン手前には深いバンカーが待ち受けています。プロでも苦戦するこのホールで、アマチュアが何打叩いたかは想像に難くありません。

英国王室との深い絆?意外すぎる歴史秘話

クラブハウス内の歴史を感じる内装

多くの人が知らない事実があります。このコースは1902年にエドワード7世から「ロイヤル」の称号を授けられたのですが、実はイングランド初のロイヤルゴルフクラブなのです。スコットランドのセント・アンドリュースより後に設立されたにも関わらず、イングランドでは最初にロイヤルの称号を得たという、意外な歴史があります。

クラブハウス内を案内していただいた際、驚いたのは女性の入場制限がいまだに存在することです。メインダイニングルームやバーには女性は入れず、別の部屋が用意されています。21世紀の今でもこの伝統を守り続けているのは、まさに「生きた歴史」を感じさせます。

プレー当日の緊張感?ドレスコードから始まる試練

ゴルファーたちの正装姿とプレー風景

朝8時、クラブハウスに到着した私を待っていたのは、想像以上に厳格なドレスコード チェックでした。ジャケット着用は必須、靴下の色まで細かく確認されます。「さすが格式高いクラブは違うな」と実感した瞬間でした。

プレー料金は時期により異なりますが、平日でも350-450ポンド、週末は500ポンド以上。これに加えてキャディフィーが80-100ポンドかかります。「高い」と思われるかもしれませんが、この体験は値段以上の価値があると断言できます。

ティータイムは朝7時30分から17時まで、10分間隔で設定されています。予約は数ヶ月前から埋まることも多く、特に夏季シーズンは早めの予約が必須です。

忘れられない余韻?プレー後に感じる特別な満足感

夕日に染まるゴルフコースとプレーヤー

18ホールを終え、クラブハウスに戻った時の達成感は格別でした。スコアは散々でしたが、ゴルフの聖地でプレーできたという事実だけで十分すぎるほど満足できました。

プレー後のランチも印象的でした。伝統的な英国料理を味わいながら、同伴者と今日のラウンドを振り返る時間は何物にも代えがたいものです。特におすすめは「Roast Beef with Yorkshire Pudding」。20-25ポンドですが、この環境で食べる価値は十分にあります。

帰り道、ドーバー海峡を眺めながら思いました。このコースは単なるゴルフ場ではなく、英国の歴史そのものなのだと。タイガー・ウッズやジャック・ニクラスといった伝説的プレーヤーたちが歩いた同じフェアウェイに立てたことは、一生忘れることのない宝物になりました。

ロイヤル・セントジョージズでのプレーを計画されている方へ、最後にひとつアドバイスを。このコースは風向きが1日に何度も変わることで有名です。朝と夕方では全く違うコースになると言っても過言ではありません。キャディの助言を素直に聞き、自分の実力を過信せず、謙虚な気持ちでプレーすることが何より大切です。

アクセスについて補足すると、ロンドンのセント・パンクラス駅からカンタベリー・ウェスト駅まで約1時間、そこからタクシーで約15分というルートもあります。公共交通機関を利用する場合は、帰りのタクシーも事前に予約しておくことをお勧めします。

このコースでの1日は、間違いなくあなたのゴルフ人生における最高の思い出のひとつになるでしょう。スコアは二の次、この歴史ある聖地でプレーできる幸せを噛み締めながら、英国ゴルフの真髄を存分に味わってください。