セントルイスで私が体験した「ゲートウェイシティ」の意外すぎる真実

セントルイスって実際どんな街?現地で感じた第一印象

「セントルイスって何があるの?」と友人に聞かれて、正直答えに困った経験はありませんか?実は私も最初はそうでした。でも実際に足を踏み入れてみると、この街は想像以上に奥が深く、アメリカの歴史と文化が凝縮された魅力的な場所だったんです。

ミズーリ州最大の都市セントルイスは、ミシシッピ川とミズーリ川の合流点に位置し、「ゲートウェイシティ」の愛称で親しまれています。シカゴから車で約5時間、飛行機なら1時間半程度でアクセス可能です。

あの巨大なアーチの正体とは?想像を超えた体験が待っている

セントルイスといえば、誰もが思い浮かべるのがゲートウェイアーチでしょう。高さ192メートルのステンレス製のアーチは、確かに街のシンボルですが、実際に近づいてみるとその迫力に圧倒されます。

私が驚いたのは、このアーチの内部に小さなエレベーターがあることでした。1人乗りの狭いカプセル型エレベーターで頂上まで約4分間の旅。料金は大人16ドルですが、頂上からのミシシッピ川と街並みの眺望は一生忘れられません。営業時間は季節によって変わりますが、夏季は午前9時から午後6時まで開いています。

エレベーターに乗る前に知っておきたい秘密

実はこのアーチ、建設当時は「世界最大の建設失敗作になる」と批判されていました。1965年の完成までに2年半を要し、最後の頂上部分を設置する際は、朝の冷気を利用して金属を収縮させるという工夫が必要だったそうです。こんな裏話を知ってから見上げると、アーチがより神秘的に見えてきます。

野球ファンじゃなくても楽しめる?ブッシュ・スタジアムの意外な魅力

ブッシュ・スタジアムは、セントルイス・カージナルスの本拠地として有名ですが、野球に興味がない人でも十分楽しめる場所です。スタジアムツアーは大人15ドルで、約1時間かけてロッカールームやプレスボックスなど普段見ることのできないエリアを案内してくれます。

私が特に印象的だったのは、スタジアム内のレストラン「Pujols 5 Westport Grill」での食事でした。試合がない日でも営業しており、地元名物のセントポール・サンドイッチを味わうことができます。これは豚の脳みそをフライにしたサンドイッチで、意外にもあっさりとした味で美味しかったです。

森の公園でアートに出会う?フォレストパークの隠れた名所

フォレストパークは、ニューヨークのセントラルパークよりも大きな都市公園で、1904年の万国博覧会会場でもありました。ここには複数の美術館や動物園が点在していますが、私のお気に入りはセントルイス美術館です。

入場料が無料なのに、モネやピカソの作品を間近で見ることができるなんて信じられますか?平日の午前中なら人も少なく、ゆっくりと作品を鑑賞できます。開館時間は火曜日から日曜日の午前10時から午後5時までです。

万博の記憶が今も残る場所

公園内を歩いていると、1904年の万博で建設された建物がいくつか現存していることに気づきます。特にセントルイス・アート・ミュージアムの建物自体が万博の記念建築物で、当時の「芸術宮殿」として使われていました。アイスクリームコーンやホットドッグが初めて一般に紹介されたのも、実はこの万博だったという豆知識もあります。

地元っ子が愛するグルメって何?意外な名物料理との出会い

セントルイスの食文化は独特で、他の都市では味わえない料理がたくさんあります。先ほど紹介したセントポール・サンドイッチもその一つですが、もう一つの名物がプローベル・チーズを使ったピザです。

Imo’s Pizzaは地元チェーンで、薄くてパリパリの生地にプローベル・チーズをたっぷり使ったピザが名物です。最初は「なんだこの味?」と思いましたが、不思議と癖になる味でした。1枚約12ドルから楽しめ、市内に複数店舗があります。

セントルイス・リブの真実

バーベキューの街として知られるセントルイスですが、実は「セントルイス・リブ」という部位は地元ではあまり人気がないという衝撃の事実を知りました。地元の人たちは、より肉厚な「カンザスシティ・スタイル」のリブを好む傾向があるそうです。

夜の街歩きは危険?実際に歩いて感じた治安事情

セントルイスの治安については、正直に言うと地域によって大きく差があります。ダウンタウンの観光エリアは比較的安全ですが、日没後の一人歩きは避けた方が無難です。

私が滞在したのはCentral West End地区で、ここは高級住宅街でレストランやカフェも多く、夜でも人通りがあって安心でした。宿泊費は1泊120ドル程度からで、観光地へのアクセスも良好です。

地元の人から教わった安全な移動方法

タクシーやUberの利用が一番安全で、ダウンタウン内なら1回10ドル程度です。地元の人に教わったのですが、MetroLinkという路面電車は昼間なら観光客でも安全に利用でき、空港からダウンタウンまで片道2.25ドルと格安です。

音楽の街としての隠れた一面?ブルースの聖地を訪ねて

実は、セントルイスはブルース音楽の重要な拠点だったことをご存知でしょうか?National Blues Museumは2016年にオープンした比較的新しい施設ですが、アメリカのブルース音楽の歴史を深く学べる場所です。

入場料は大人15ドルで、インタラクティブな展示が充実しています。特に印象的だったのは、実際に楽器を演奏体験できるコーナーでした。音楽に詳しくない私でも、ブルースの奥深さを感じることができました。開館時間は水曜日から月曜日の午前10時から午後5時です(火曜日は休館)。

チャック・ベリーの足跡を辿る

ロックンロールの父と呼ばれるチャック・ベリーは、実はセントルイス出身です。彼が若い頃に演奏していた「Blueberry Hill」というレストラン&パブは今も営業しており、壁には彼の写真や記念品が飾られています。ハンバーガーは8ドル程度で、音楽史の一部を感じながら食事ができる贅沢な体験でした。

買い物や土産選びで失敗しないコツは?

セントルイスでのお土産選びは、意外と奥が深いんです。Soulard Marketは1779年から続く歴史ある市場で、土曜日の朝に訪れると地元の農家が新鮮な野菜や手作りの品物を販売しています。

私が見つけた掘り出し物は、地元の蜂蜜とセントルイス産のクラフトビールでした。特にSchlafly Beerは地元のクラフトブルワリーで、日本では手に入らない味を楽しめます。6本パックで約12ドルでした。

最後に知っておきたい実用的な情報

セントルイスを訪れる際の最適な季節は、春(4-5月)と秋(9-10月)です。夏は湿度が高く蒸し暑く、冬は雪が降ることもあります。私が訪れた10月は日中20度前後で観光には最適でした。

両替は空港や銀行で可能ですが、クレジットカードがほぼどこでも使えるので、現金は最小限で十分です。チップ文化があるので、レストランでは15-20%、タクシーでは10-15%程度を目安に準備しておきましょう。

帰国前に必ずチェックしたいこと

セントルイス・ランバート国際空港は比較的小さな空港ですが、搭乗手続きには時間がかかることがあります。国際線の場合は出発の3時間前には空港に到着することをお勧めします。空港内のお土産店では、最後にセントルイス名物のお菓子「Gooey Butter Cake」を購入できます。

セントルイスは確かに派手な観光地ではありませんが、アメリカの歴史と文化を静かに味わえる素晴らしい街です。人々の温かさと、意外な発見の連続に、きっと心温まる旅になることでしょう。