なぜロサンゼルスのゴルフは「思ってたのと違う」のか?
ロサンゼルスでのゴルフと聞くと、青い空の下で気持ちよくラウンドする映像が浮かびませんか?実際に現地でプレーしてみると、想像していた「のんびりゴルフ」とは程遠い現実が待っています。
まず驚くのが予約の取りにくさ。人気コースは2週間前でも満席が当たり前で、特に週末は1ヶ月前から予約が埋まってしまいます。料金も平日で50~150ドル、週末なら200ドルを超えるコースも珍しくありません。しかも、これにカート代やチップが別途かかるんです。
さらに意外だったのがプレー時間の長さ。18ホール回るのに5~6時間かかることもザラで、これは各組が写真撮影に時間をかけているから。インスタ映えするロケーションが多いのも、ロサンゼルスゴルフの特徴なんです。
初心者が陥りがちな「コース選び」の大失敗とは?
「せっかくだから有名なコースで」と思ってリビエラカントリークラブを予約しようとして、メンバー制で一般開放していないことを知った時のショック。実は、ロサンゼルスの超有名コースの多くはプライベートクラブなんです。
初心者におすすめなのはグリフィス公園内のウィルソンゴルフコース。ここは市営コースなので料金が平日25ドル程度と格安で、ハリウッドサインを眺めながらプレーできる絶景スポットです。場所はグリフィス公園内で、ダウンタウンから車で約30分。朝7時から営業していて、早朝なら比較的空いています。
反対に避けたいのが、真夏の内陸部コース。8月のパームスプリングス周辺は気温が45度を超えることもあり、熱中症の危険があります。現地の人でさえ、7月と8月は早朝スタートか、涼しい海沿いのコースを選ぶんです。
「え、こんなルールがあるの?」現地特有のマナー事情
日本のゴルフ場では見かけない光景が、ロサンゼルスには山ほどあります。まず服装規定の緩さに驚くでしょう。ジーンズOK、タンクトップOKのコースも多く、逆に日本の正装で行くと浮いてしまうことも。
でも気をつけたいのがチップの文化。カート係やクラブハウススタッフには5~10ドル、キャディをつけた場合は1ラウンド50~100ドルのチップが相場です。現金で渡すのが基本なので、小額紙幣を多めに用意しておきましょう。
意外な盲点が野生動物との遭遇。マリブ周辺のコースでは鹿やコヨーテ、山間部ではガラガラヘビに出会うことも。特にシャーウッドカントリークラブ(マリブから車で20分)では、フェアウェイを鹿の群れが横切る光景が日常茶飯事。ボールが動物に当たった場合の特別ルールまであるんです。
コヨーテが出るゴルフ場?ロサンゼルスの「野生すぎる」コース体験
ロサンゼルスのゴルフで最も印象に残るのが、都市部とは思えない野生動物との出会いです。ランチョパークゴルフコース(ダウンタウンから車で40分、平日60ドル)では、実際にコヨーテがフェアウェイを悠々と歩いているのを目撃しました。
地元のプロショップスタッフに聞いた話では、早朝や夕方の薄暗い時間帯が最も遭遇率が高いそう。もし見かけても絶対に近づかず、大きな音を立てないのが鉄則。コヨーテは基本的に人間を避けますが、興奮させると危険だからです。
さらに驚いたのがペリカンヒルゴルフクラブ(オレンジカウンティ、車で1時間)でのこと。海沿いのコースなのに、なぜか野生のウサギが大量発生していて、グリーン上でも普通に草を食んでいるんです。現地では「バニーハザード」と呼ばれる特別ルールがあり、ウサギに阻まれた場合は無罰でドロップできます。
セレブ御用達コースの「意外すぎる」入場方法
「どうせセレブコースは無理でしょ」と諦める前に知ってほしい裏技があります。ベルエアカントリークラブやロサンゼルスカントリークラブなどの超高級コースも、実は「ゲスト枠」で入場できる可能性があるんです。
方法は意外とシンプル。高級ホテルのコンシェルジュサービスを利用するか、現地のゴルフツアー会社経由で申し込むこと。ビバリーヒルズホテルやザ・リッツ・カールトンのコンシェルジュなら、宿泊客限定でプライベートクラブへの紹介状を書いてくれることがあります。料金は1ラウンド500~1,000ドルと高額ですが、一生の思い出になるはず。
ただし、これらのコースには厳格なドレスコードがあります。男性はジャケット着用、女性もスカート丈やシューズに細かい規定が。事前に必ず確認を取りましょう。
知る人ぞ知る「隠れ名門コース」の見つけ方
観光ガイドには載らない穴場がマウンテンゲートカントリークラブ。ここはハリウッド俳優の多くがメンバーになっている隠れた名門ですが、平日なら一般客も受け入れています。サンタモニカ山脈の中腹にあり、ロサンゼルス市内から車で45分、平日120ドルでプレー可能。
このコースの特徴は完全無風状態。山に囲まれているため風の影響を受けにくく、スコアが安定しやすいんです。地元のシングルプレーヤーが「練習に最適」と通う理由がここにあります。
「時差ぼけゴルフ」で失敗しないための時間管理術
日本からの旅行者が最も苦労するのが時差との戦い。到着翌日にゴルフを入れて、体調不良でスコアが散々だった経験は誰しもあるでしょう。
現地のゴルフインストラクターに教わったコツは「到着から48時間は午後スタートを避ける」こと。時差の影響で、日本時間の深夜にあたる現地午後は最も体調が不安定になるからです。
最適なのは現地時間の朝7~8時スタート。これは日本時間の夜11時~深夜0時にあたり、まだ体が起きている感覚でプレーできます。トーランスのアルンドラゴルフコースなら朝6時から営業しているので、時差ぼけ対策には最適です。
最後に知っておきたい「帰国前日」の過ごし方
最終日のゴルフは要注意。国際線フライトの3時間前にはチェックインしたいので、逆算すると午前中でラウンドを終える必要があります。LAX空港近くのエルセグンドゴルフコースなら、空港から車で10分という立地で、荷物を預けてから軽くハーフラウンドも可能。
ロサンゼルスのゴルフは確かに日本と違う部分が多いですが、その分だけ新鮮な驚きと発見に満ちています。野生動物との遭遇も、セレブとの偶然の出会いも、すべてがこの街でしか味わえない特別な体験。次回の旅行では、ぜひこれらのポイントを参考に、最高のゴルフ体験を楽しんでくださいね。